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商取引の改革に関する宣言

はじめに

平成の時代を迎え、和装を取り巻く経済環境は、年々その厳しさを増し、加えて生活様式の変化等によるきもの離れ、特に、近年の大型和装企業の連続・集中しての倒産により、弱体化した和装業界を嫌がうえにも一段と厳しい経営の道に誘導することになりました。 このため、和装業界の皆様が結集して設立された和装産業振興財団としては、"今・改革に取り組まなければあとがない"ことを十分認識して、21世紀に向け近代化された、きもの業界の新しい常識を確立するため、本年6月に「流通構造改革委員会」を設け、協議を重ねて「宣言」をまとめたところです。

この「宣言」の実行をより確かなものとするためには、何としても和装関係団体及びその組合員等、全ての和装に携わる皆様の強い危機認識を原点として、21世紀に向け近代化された、きもの業界の新しい常識の確立を目指し、あえて、苦難に満ちた『自助努力の道』を勇気と決断をもって選択し、確実に実行することが最も重要で必要なことです。 和装業界の全ての皆様の果敢でたゆみのない、血の滲むような商取引改革への努力は、必ずや我々にとって、最善の道となることを確信しています。

宣言

  • 商取引において地位を不当に利用した優越的な行為は、厳しく慎み、消費者指向を配慮した取引とする。
  • 商取引は、契約内容の明確化が重要であることを十分認識して、取引内容を文書化し、履行する。
  • 代金の支払は、納入締め切り日から30日以内とする。
  • 加工代金は、現金払とする。
  • 支払手形サイトは、120日以内とする。
  • 歩引及びこれに類するものは、撤廃する。
  • この宣言の1及び2の項目は速やかに実行し、他の項目は2003年3月31日までに実行する。

平成12年11月