御所解(ごしょどき)

宮廷風の華麗な花や図柄を御所模様といい、それを簡略化したものを御所解といいます。江戸時代中期以降、多くの小袖に用いられました。風景文様として宮中楼閣・四季折々の花・池・流水・扇・御所車・柴折戸などを用います。この時代御所風(王朝風)が好まれ、新しい有職文・l系統の古典柄といえるでしょう。

好まれた理由としては、王朝への憧れだけでなく風景文様の持つ大きなエネルギーを感じます。水・花・土・風などは大きなパワーがあり、先人がいつも求め続けた魔除け・厄除けの役目を大いに果たす図柄と考えられます。
御所のつく図柄には、御所車(源氏車)・御所染・御所人形・など数多くあり、王朝への深い思いを感じずにはいられません。
また、御所詞として禁中でのみ使用された言葉(室町時代以降)も江戸時代には、幕府・大名などの奥向きで使用されるようになりました。ここにも御所解との因果関係を感じ取れます。

意味言葉
優雅・華麗・上品・奥床しさ・静寂

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