四霊

龍、麒麟、鳳凰、亀を四霊と申します。これは、中国古文「礼記」に記載されています。

すべての生き物の祖とし、各生き物のよい所(長所)だけを集めた、架空(想像)の生き物です。文献によって少し異なりますが、頭は駱駝(らくだ)、胴は蛇、角は鹿、目は鬼、鱗は鯉、耳は牛、掌は虎、爪は鷹、髭は鯰(なまず)、爪は中国では五爪、朝鮮では四爪、日本では三・ワが縁起がよいとされています。三本爪は青年、四本爪は壮年、五本爪は帝王という説もあります。
麒麟
姿は馬身、尾は牛、想像上の動物でめでたい意味があります。王者の徳が広く行き渡った時に現れると考えられてきました。また、麒麟が現れると聖人が世に出るとも言い伝えられています。オスを麒といい、メスを麟といいます。すぐれた人物のたとえに使われます。
鳳凰
古代中国に伝えられる霊鳥で、世に聖王が現れた時のみ飛来します。桐の樹に棲み、竹の実を食します。高位な人の衣装や道具に鳳凰、桐、竹が多いのは、その意味からです。鳳はオス、凰はメスになります。
前は麟、後ろは鹿、頭は蛇、尾は魚、背は亀、顎は燕、くちばしは鶏、色は五色、声は五音です。
長寿の象徴で縁起物とされてきました。甲は、連続模様のため亀甲として基本柄の一つになっています。亀はよく酒を飲むところから、大酒飲みの異称もあります。

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