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緯糸の準備工程のなかでもっとも重要な作業である。生糸はそのまま織物に織ることもあるが、多くは引き揃えて適当な太さ、強さとし、これに撚りをかけ、精練、染色、製織の工程を容易にし、かつ織物に必要な手触りと外見を与える。このように糸に撚りを与えたものを撚糸という。撚りとは、並行している多数の繊維を一つに集めてねじることである。また撚りには右撚りと左撚りがあり、右撚りは白またはS撚りといい、左撚りは赤またはZ撚りともいう。撚り数については、1mあたりの長さにおける撚糸回数で表示する。 撚糸機には、八丁撚車と洋式撚糸機があり、八丁撚車は縮緬緯糸の撚糸機としてもっとも理想的のものであって、錘は1分間8,000回も回転し、1錘で左右2錘分の働きをする。洋式撚糸機には、イタリー式とリング式、フライヤー式等がある。 また撚りの形態としては、主なものに、一本片撚糸、二本片撚糸、三本片撚糸、諸撚糸、片二本諸撚糸、三本諸撚糸、壁撚糸、スプリング撚り、リング糸、ポーラー糸等がある。 |

撚 糸
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